社史

「ヒビノネット」スタート──衛星通信を利用したイベント映像を開始

衛星受信システム。全国100ヵ所サービス体制「ヒビノネット」構築衛星受信システム。全国100ヵ所サービス体制「ヒビノネット」構築

 1989(平成元)年に打ち上げられた通信衛星「JC-SAT」は、CS放送やSNG(放送素材配信)のほかに、企業団体向けの映像通信サービスにも活用が期待された。同年11月、製薬会社の三共株式会社(現 第一三共株式会社)が、日本サテライト映像企画株式会社(1990年、株式会社ビデオサットに商号変更、現 株式会社衛星ネットワーク)の衛星通信システムを利用したテレカンファレンスを実施した。AVCシステム事業部は、全国30会場のプロジェクターの設置とオペレートを担当した。翌1990年は全国100の会場に拡大、同様にプロジェクター設置とオペレートを行った。
 そして1991年には、映像表示のみならず、衛星受信用パラボラアンテナを独自に購入し、衛星受信システム全般の運用業務を開始。全国各地の同業他社にパラボラアンテナを配付し、運用を委託することで、国内100ヵ所で同時中継が可能な映像通信ネットワークの構築を始めた。
 当時のパラボラアンテナは直径120cmと大振りで、固定するスタンドには重いウエイトを置かなければならなかった。リスクヘッジのため、アンテナは本体と予備の2台体制を基本とし、設置場所は指向性を確認しながら、慎重に下見をして選んでいくという手間のかかる作業だった。
 1993年1月には、同業他社との連携による「ヒビノネット」と称した全国100ヵ所サービス体制が整備された。このヒビノネットを活用して、全国的組織を持つ企業の社内イベントや、各種団体のセミナー案件などを受注していった。
 2000年代以降はインターネットの普及など映像通信のインフラが多様化し、衛星通信のニーズは縮小を余儀なくされた。しかし、ヒビノネットによって全国の同業他社との協力関係が結ばれたことにより、このネットワークは、のちのメディアランナービジネスに生かされることとなった。

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※ここに掲載した情報は、2015年2月発行の「ゴールなき頂を求めて 挑戦こそが我らの誇り ヒビノ株式会社50年史」より転載したものです。この記事の無断引用、無断転載を固く禁じます。

第3章 拡大期 1984〜1993

音と映像のプレゼンテーター誕生

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