社史

「韓国ヒビノ株式会社」設立

韓国ヒビノ製オーディオ製品韓国ヒビノ製オーディオ製品

 プロ用音響機器の販売とコンサート音響が軌道に乗る一方で、日比野は新規事業に着手する。ある顧客の一人から、アメリカ市場向けのホームステレオを韓国で生産する法人の設立と資本参加の打診を受けた日比野は、収益性や市場性などを考慮して、ゴーサインを出した。
 当時、アメリカ市場では比較的リーズナブルなホームステレオの需要が高まっており、海外生産による低コストが実現すれば収益性の高い事業になる。経営の安定やコンサート音響事業への積極投資に資するためにも、新たな収益源を確保したいという思いがあった。
 韓国南西部にある裡里市(現 益山市)の工業団地に、敷地面積250坪の工場を建設し、生産拠点とした。製造スタッフもすべて現地で採用し、1976(昭和51)年10月、法人名「韓国ヒビノ株式会社」(資本比率50%)が設立され、翌77年8月に開所式が行われた。

韓国ヒビノ。工場の外観(左)、工場ライン(右)韓国ヒビノ。工場の外観(左)、工場ライン(右)

 1973年から変動相場制に移行した米ドルレートは、76年までは260円〜300円の間で比較的安定して推移していた。それを見越して、販売計画は280円換算で見込んでいたが、77年から急激なドル安円高に見舞われ、目算が大きく狂った。レート200円まで円高が進んだところで、日比野は即座に撤退する決断を下した。
 創業以来初の海外への挑戦であったが、日比野はこれを一つの教訓として、経営者の責任と自覚を新たにすることとした。

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※ここに掲載した情報は、2015年2月発行の「ゴールなき頂を求めて 挑戦こそが我らの誇り ヒビノ株式会社50年史」より転載したものです。この記事の無断引用、無断転載を固く禁じます。

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