社史

中期経営計画「Action 50」──リーマン・ショックを越えて

国内最大級の街頭ビジョンQFRONT「Q’S EYE」。453uのヒビノ製LEDディスプレイ・システムを納入国内最大級の街頭ビジョンQFRONT「Q’S EYE」。453uのヒビノ製LEDディスプレイ・システムを納入

 ヒビノグループが進めてきた中期経営計画「ビジョン200」は2008(平成20)年度が最終年度であった。2008年4月には「ものづくり」を担う拠点として神奈川県横浜市港北区新吉田東に事業所を開設し、LEDディスプレイ・システムの新製品展開などに取り組んできたものの、2008年9月に起きたアメリカの投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻が引き金となった世界同時金融危機、いわゆるリーマン・ショックによる経済の冷え込みが、ヒビノの業績を直撃した。
 2009年5月、ヒビノグループは第1フェーズである「ビジョン200」からの継続課題を解決すべく、“復活〜飛躍”の第2フェーズとして次なる成長に向けた新中期経営計画「Action 50」(ヒビノ設立50周年に向けた2009年度〜2013年度の5ヵ年計画)を策定し、発表した。特に「ものづくり」を最重点テーマとして、グローバル戦略の建て直し、M&Aによる既存事業の拡大と新規事業の推進に取り組むこととした。
 Action 50の骨子は、次の通りである。
 1.音と映像の既存事業の強化とともに「ものづくり事業の強化」
 2.世界4極体制への拠点づくり「グローバル展開の強化」
 3.シェアアップを図るべく「M&A等の検討」
 4.高付加価値事業への参入に向け「新規事業の開発」
 計画当初は売上高300億円、経常利益18億円と設定したものの、景気後退による企業業績の悪化により、設備投資の先送りや企業イベントの手控え、予算の大幅な削減・凍結が顕著になるにつれ、ヒビノグループは2008年度から2011年度まで4期連続の赤字決算となり、「Action 50」も6ヵ年計画(2009年度〜2014年度)で売上高200億円、経常利益12億円の目標値に、修正を余儀なくされた。
 LEDディスプレイ・システム市場は、ヨーロッパ市場の急速な落ち込みとともに、中国が安価なLEDパネルの生産を加速化させたことで、市場価格が大幅に落ち込み、国内の大手家電メーカーも相次いでLEDディスプレイ事業から撤退することとなった。
 ヒビノクロマテック Div.はLEDディスプレイの販売が鈍化したことで在庫を大量に抱えることになったが、計画的な在庫整理とともに組織のスリム化、約40項目にのぼる大胆な経費節減など経営効率の改善による収益基盤の強化に果断に取り組むことで、事態を乗り切った。
 ヒビノクロマテック Div.は市況の回復を待って、あらためて品質の高い国産製品を提供するメーカーとしてのスタンスを打ち出し、2013年には、渋谷駅ハチ公口交差点前「QFRONT」ビルの国内最大級の街頭ビジョン「Q’S EYE」の受注に成功。2014年に入って新規案件の引き合いも増加している。

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※ここに掲載した情報は、2015年2月発行の「ゴールなき頂を求めて 挑戦こそが我らの誇り ヒビノ株式会社50年史」より転載したものです。この記事の無断引用、無断転載を固く禁じます。

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