社史

コンサート映像サービスの進化

「ViVi Night 2010」で運用したVB-9「ViVi Night 2010」で運用したVB-9

 コンサートにおける映像演出の可能性は、2007(平成19)年のSTEALTHの導入をきっかけとして飛躍的に広がった。
 この機を逃さず、ヒビノクロマテック Div.は、ChromaLEDをコンサート用途に改良した「VB-9」を開発し、2010年7月にヒビノビジュアル Div.専用の機材として稼働を開始した。
 VB-9の開発コンセプトは、ChromaLEDの映像品質を落とさずに軽量化を図ることであった。特にこだわったのは「コンサートの暗転時にスクリーンの存在が完全に消える“黒”」だった。
 コンサートでLEDディスプレイを運用する際、暗転状態であっても、従来のパネルではわずかな光を反射してしまうため、客席からうっすらとディスプレイが見えてしまう。このことが、演出側の悩みの種であった。
 完全な暗転状態から突如映像が浮かび上がり、観客をアッと驚かせる演出を可能にするためには、「画面の存在を消すこと」が求められた。そんな現場のニーズに応えたのが、VB-9だった。
 VB-9は、9.5mmピッチのブラックタイプLEDを採用、単体パネルは30.5cm角で、重さはわずか1.7kg。軽量構造かつセッティング時間を大幅に短縮できる設計、屋外での使用も可能という、まさに現場の声をフィードバックしたものだった。
 その後も、今までにないスケールの大画面を構築できる軽量で設置性に優れたシースルータイプの「Fシリーズ」(2011年〜)を大量に導入するなど、コンサートに適したLEDディスプレイ・システムを次々とラインアップし、映像を使ったコンサートのよりいっそうのエンターテインメント化に寄与している。
 大規模な映像演出によって他のアーティストとは常に一線を画すEXILEのコンサートにおいて、2011年のドームツアーでは高さ45mのLEDのタワー「願いの塔」を、そして2013年のドームツアーでは横52m×縦14.4mの大画面をはじめ、トータル1,400平米のLED画面が配されたステージを実現。美しさと迫力で観客を魅了した。
 また2014年3月のL’Arc-en-Cielの国立競技場公演では、客席全面をキャンバスに見立てたプロジェクションマッピングの映像演出が話題となるなど、数々の革新的なコンサート映像案件を成功に導いている。

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※ここに掲載した情報は、2015年2月発行の「ゴールなき頂を求めて 挑戦こそが我らの誇り ヒビノ株式会社50年史」より転載したものです。この記事の無断引用、無断転載を固く禁じます。

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