豆知識4 〜スピーカーからの距離と指向角度
近いと大きい、遠いと小さい。スピーカーからの距離と音量の関係は、経験上理解できます。実は、音量の大小はスピーカーからの距離だけでなく、角度も関係しています。
下の図をご覧ください。天井に取り付けたスピーカーから再生される音は、放射状に広がるため真下が一番大きく聞こえますが、そこからずれるとだんだん音が小さくなります。それはスピーカーの「指向角度」によって発生する現象です。
スピーカーの真下の音の大きさと比較して6dB(デシベル、音の大きさの単位)小さくなる場所までの角度を、「指向角度」と言います。指向角度の内側は理論上、均一な音質が得られるエリアとなります。
指向角度が大きいスピーカーは、1本で広い範囲をカバーできるので、使用するスピーカーの本数を減らせます。また、天井の高い部屋だと、同じ指向角度のスピーカーでも、カバーできるエリアが広くなります。部屋全体をカバーするという意味では、天井が低い部屋より高い部屋のほうがスピーカーの本数を少なくできるのです。