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音響・映像・ステージに関する専門用語や業界用語をご紹介します。

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分類「画像付き解説」に含まれる用語

用語解説

アーリーリフレクション

初期反射音のこと。反射音の中で、一番最初に聴取・収音ポイントにとどいた音のことを指す。
例えば、手を叩いたときに、手という音の発生ポイントから、耳やマイクロホンなど聴取・収音ポイントへ直接とどく音が原音(直接音)。原音が空気を伝わり、壁や天井などの物体にぶつかって跳ね返った音が反射音(間接音)である。様々な方向から跳ね返ってくる反射音の中で、一番早く収音ポイントにとどいた音をアーリーリフレクションという。
リバーブレーターのパラメーターの1つでもあり、空間の広さを決定づける重要な要素である。原音とアーリーリフレクションの時間差が短いほど狭い空間で鳴っている音と感じ、この時間差が長いほど広い空間で鳴っている音と感じる。

アーリーリフレクション

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RCA端子

コネクターの一種。中心に1本の接続ピンがあり、その外周を円形状の金属が覆う形状になっている2極構造の端子。RCAコネクター、ピン端子、RCAピンなどとも呼ばれる。
映像信号(コンポーネントビデオ信号やコンポジットビデオ信号など)や音声信号(アナログ音声信号や同軸デジタル音声信号(コアキシャル)など)の入出力端子として広く使用されている。民生機器では、RCA端子を色分けして、配線をわかりやすくしている物も多いが、コネクターの色に関係なく、同形状・構造のコネクターはRCA端子といえる。

RCA端子

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RGB

光の三原色である、R(Red:赤)、G(Green:緑)、B(Blue:青)のこと。
また、これら3色を用いた色の再現方法のことを指す。RGBカラーモデルともいう。
RGBは混色するほど明るさが増し、RGBの3色をすべて同じ割合で混色すれば白になる。(加法混色を参照。)コンピューターやテレビなどのディスプレイによる映像表示では一般的に、RGBカラーモデルが用いられている。

RGB

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RJ-45

コネクターの規格の一つ。
もともとRJ-45は、Registered Jack(RJ)として米連邦通信委員会に登録された規格の一つで、主に電話用に使われたものである。現在ではもう使用されていない。
しかし、その形状は、別のコネクター規格8P8Cとよく似ていたために両者がよく混同された。
8P8Cはイーサネット用に使われており、家庭においてはLAN接続用(データ通信)として見かけることが多い。また、音響機器やパソコンなど、ネットワーク経由で機器の監視、操作を行うシステムも増えてきており、この分野でも用いられる。
正式な規格名は8P8Cだが、現在では日常的に、8P8CをRJ-45と呼ぶことが一般的になっている。

RJ-45

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アイマックス

カナダのアイマックス社によって開発された、大型動画フィルムの規格、及びその映写システムの商標。「アイマックス」という名前は、Image Maximumに由来する。
フィルムフォーマットは70mm・15パーフォレーションで、70mm5Pフィルムの約3倍、35mm4Pフィルムの約10倍のフィルム面積を使用して、大型スクリーンに映写する。大画面でも粒状性の良い画質が得られる。
また近年では、フィルム形式だけでなく、デジタルデータを用いる上映システムも採用されている。このようなIMAXのシステムを導入した映画館は、IMAXシアターと呼ばれている。

アイマックス

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アイリス

1.虹彩。人間や動物の目の、瞳孔より外側の色がついた部分を指す。瞳孔の開閉を調整して、網膜に入る光の量を調節する機能を持っている。
2.カメラのレンズやスポット照明器具における、絞りのこと。アイリス・シャッターとも呼ぶ。
中心に円状の穴ができるように、複数の羽根を重ね合わせたもの。それらの羽根の開閉により、穴の大きさを調整する。
絞りを利用することで、画面の細部に注意を向けさせる手法として、アイリス・イン(絞りを開く)、アイリス・アウト(絞りを閉じる)といった手法がある。

アイリス

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アジマス記録方式

VTR記録方式の一つ。通常、アジマス角は90度が最適でありこの角度がずれると信号の損失が生じる。これを逆に利用し、隣り合う2つのヘッドのアジマス角を相対的に傾けて交互に記録することで、隣接トラックからの干渉(クロストーク)成分を減弱させる方式。これにより、従来は隣接するトラック間に必要だった何も記録しないスペース(ガードバンド)を減らすことが可能になった。
ソニーはこの方式を搭載したベータマックスで、従来のU-Maticと比べて飛躍的な高密度記録を実現した。もっとも、従来低域の信号を用いていたカラー信号については、位相を変えてカラー信号を並べるPhaseInvert方式によってガードバンドの排除に対応したため、必ずしもアジマス記録方式だけがベータマックスの特徴ではない。

アジマス記録方式

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アタックタイム

1.音の立ち上がり時間のこと。音の時間的変化(エンベロープ)において、音の発生から音量がピークに達するまでの時間を指す。音の出方、音頭に関わる要素。
スネアシンバルといった打楽器の音は、アタックタイムが短く急激にピークに達するため、衝撃の強い印象の音となる。また、奏法にもよるがバイオリンなどのストリングスは、アタックタイムが長いため音頭が緩やかな印象となる。音を表現する際に「アタック感を出す」「アタックを強調する」などと用いられることもある。
「音」やエフェクターの効果などを理解する上でも必要な概念。
 アタックタイム
2.リミッターコンプレッサーゲートなどダイナミクス系のエフェクターに入力された信号が、スレッショルドレベルを超えてから、エフェクターが動作し始めるまでの時間のこと。機器のパラメーターでこの時間を設定できる物も多い。

アタックタイム

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EIA規格

EIA(米国電子工業会)が定めたサイズの規格のこと。多くの音響機器・映像機器・IT関連機器や、それを収めるラック等に採用されている。
EIA規格は、高さが1.75インチ(44.45mm)の整数倍、幅は19インチ(482.6mm)である。高さ方向の大きさを、U(ユニット)という単位を用いて表す。1U=1.75インチ。つまり、1Uだったら高さ1.75インチ×幅19インチ、4Uだったら高さ7インチ×幅19インチとなる。
業務用の音響・映像機器の多くに採用されている規格。機器自体が同規格より小さい場合にも、EIA規格のラックに設置するための、ラックマウント用アクセサリーがラインアップされている物もある。
また、日本国内では高さが50mmの整数倍、幅が480mmのJIS規格品も流通しており、この場合の高さは1Jと称す。EIA規格のラックも、JIS規格のラックも、19インチラックと呼ぶ。なお、いずれの規格も奥行きの規定はない。
(写真はレコーディングスタジオアウトボード。1Uと2Uの機器が複数マウントされている。)

EIA規格

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イヤーモニター

コンサート等のステージで、演奏者が演奏に必要な音をイヤホンで聴取するシステムのこと。モニターシステムの一種。送信機から送られた音を受信機でモニターする。インイヤーモニター、イヤモニなどともいう。
送る音の操作はモニターエンジニアが行い、演奏者はキューボックスやポータブル型のワイヤレス受信機などに接続したイヤホンから音をモニターする。
モニタースピーカーと比べたイヤーモニターの利点は、ハウリングがないことや機器がコンパクトなこと。また、ワイヤレスのイヤーモニターを用いる場合、ミュージシャンはステージ上を移動しても常に一定のモニター環境を得られ、動作を制限されないことから、近年のコンサートでは必要不可欠な機器となった。
ワイヤレスイヤーモニターシステムは、日本の法律では正式名称を「イヤーモニター用ラジオマイク」としており、電波法の特定ラジオマイクにあたる。2005年、特定ラジオマイクにステレオ送信が認められ、ワイヤレスイヤーモニターが日本国内で運用可能となった。

イヤーモニター

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インターカム

放送局などテレビ番組制作の現場やコンサートホール、イベント会場などで使われる連絡用の音声通信設備のこと。インターコミュニケーションシステムの略語で、インカムと呼ぶことが多い。
ステージ進行のきっかけ出しや緊急時の連絡など、スタッフ間のコミュニケーションに使用するシステム。キューシステムと同様、親機と端末(子機)で構成され、端末機の台数は必要に応じて増やすことができる。複数台での同時通話使用が可能。有線と無線のシステムがある。
端末機を腰のベルト等に装着して通話にはヘッドセットを用いる形態がイメージとして一般的だろう。
外部リンク インターカム等のコミュニケーション&通信機器・映像機器のレンタル(ヒビノビジュアル Div.)

インターカム

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インピーダンス・マッチング

機器を接続する際に、送り側の機器の出力インピーダンスと、受け側の機器の入力インピーダンスを等しくさせること。インピーダンス整合とも言う。
信号伝送において、送り側の出力エネルギーを最も効率よく受け側の機器へ伝送するには、互いのインピーダンスを一致させることが理想である。両者のインピーダンスが異なると、片側の機器に負担がかかる。特に受け側のインピーダンスが、送り側機器の設計値より低い場合、過負荷となり伝送信号の特性が劣化する。これを避けるため、接続する機器の間にかませることでインピーダンス・マッチングを行うダイレクトボックスマッチング・トランス等の機器がある。

インピーダンス・マッチング

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ウインドスクリーン

マイクロホンの吹かれを防ぐための道具。自然の風や息などがマイクロホンの振動板に直接あたることで発生するノイズを防ぐもの。風のある屋外での収音や、声を収音する際などに用いる。野外コンサートや野外録音では必需品。ウインドシールドなどとも言う。
マイクロホンの先端に取り付けるキャップのような形状のものや、マイクロホン全体を覆うような形のものがあり、ポリウレタン素材のスポンジ状のものや、金属の網状のものなどがある。
マイクロホンの音を拾う部分を覆うので、わずかではあるが音響特性に影響する。そのため屋内での楽器収音など、風の影響がない場合には使用しない。
ポップノイズを防止するためのポップスクリーンもウインドスクリーンの一種。

ウインドスクリーン

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A型ワイヤレスマイクロホン

ワイヤレスマイクロホンの一つ。特定ラジオマイクのこと。A型ラジオマイクとも呼ぶ。
日本で使用できるワイヤレスマイクロホンは、免許の有無や使用周波数帯によりA型、B型C型に分かれる。放送事業者やPASRの業務用では、高品質な伝送が可能なA型が多く使われる。
A型ワイレスマイクが使用する周波数帯は、470〜710MHz、710〜714MHz、1,240〜1,260MHz(1,252〜1,253MHzを除く)。A型ワイヤレス送信機は電波法で定められた「特定ラジオマイクの陸上移動局」にあたるため免許が必要。運用時は事前に運用連絡を提出し、運用調整を行う必要がある。ちなみにワイヤレスのイヤーモニターシステムもA型を使用するため特定ラジオマイクの範疇となる。
<ワイヤレスマイクの使用周波数帯と無線局免許>
・A型:470〜714MHz、1.2GHz帯、陸上移動局免許
・B型:806〜810MHz、免許不要
・C型:322MHz、免許不要
外部リンク AKG製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク ワイヤレスマイクロホン等の機材レンタル(ヒビノビジュアル Div.)

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AKG(エーケージー)

1.1947年にオーストリアのウィーンに設立された音響機器メーカー。マイクロホンや、スタジオ用ヘッドホンで有名。コンデンサーマイクロホンのC414など、エンジニアで知らないものはいない。
ドイツ語の発音で、アーカーゲー、アカゲとも呼ばれる。
外部リンク AKG製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
2.マイクロホンのスタンドとホルダーを取り付けるネジの規格で、直径3/8インチのネジ形状の通称。(変換ネジを参照。)

AKG(エーケージー)

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XLR

コネクターの規格の1種。マイクロホンやミキシングコンソールなど、業務用音響機器で最もよく使われるコネクター。
接続ピンが3本のものが一般的で、1番ピンはシールドに接続されている。2番ピンをHOTとするヨーロッパ式と、3番ピンをHOTとするアメリカ式があり、機器やメーカーによって異なるが、現在は2番HOTが国際標準とされている。
1番ピン(アース端子)は他のピンよりも長く、最初に接続される仕様になっており、接続機器の回路を保護するなどの利点がある。また、引っ張っただけでは抜けないラッチロック構造も、XLRが業務用機器のコネクターとして広く普及した理由の1つと言える。
CANNON ELECTRIC社が開発した規格で、同社製のXLRコネクターが多く使われていたことから、キャノン、キャノンコネクターとも呼ばれる。

XLR

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エンベロープ

音が鳴り始めてから消えるまでの、音の三要素(音程・音量・音色)の時間的な変化のこと。
エンベロープは、アタックタイム、ディケイタイム、サステインタイム、リリースタイムという4つの時間的変化に分けられる。
音声や楽器音などあらゆる音はエンベロープで表すことができる。同じ楽器でも、奏法や時間の経過で音の印象(明るい音や暗い音など)が変化するのはエンベロープの違いが影響しており、生楽器は奏者がエンベロープを変化させているといえる。また、シンセサイザーも音の三要素に加え、エンベロープを変化させて音を作る。エンベロープは元々アナログシンセサイザーで主流となった考え方。
ダイナミクス系エフェクターの効果やその機器のパラメーターにおいても、アタック、ディケイサステインリリースというエンベロープの概念が必要となる。

エンベロープ

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オス

コネクター(接続部品)の形状で、突起型をしているもののこと。凸型をオス、凹型をメスと呼ぶ。
ケーブルのコネクターは、オス型をプラグ、メス型をジャックと呼び、機器や壁面など座に設置されているコネクターをレセプタクルと呼ぶ。

オス

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オデッセイ(ODYSSEY)

ヒビノが所有する大型録音中継車の名称。ライブ録音の設備が搭載された車で2009年にリニューアルした。内部は国内最大級のミキシング空間に、スタジオクラスの音場と解像度を実現。ライブレコーディングのための機能とクオリティを追及した録音中継車。ドームやスタジアムの大規模コンサート収録などでも採用されている。
外部リンク ヒビノサウンド Div.ページ

オデッセイ(ODYSSEY)

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加法混色

色を混ぜて別の色を作り出すことを混色という。その中で、光の色を混色することを加法混色と呼ぶ。
これに対し、絵の具などの色料を混色することを減法混色と言う。
また加法混色の三原色(RGB)は、赤と青を混色すればマゼンタ、緑と青を混ぜればシアンといったように、その混色結果は減法混色の三原色(CMY)に対応している。

加法混色

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CALREC(カルレック)

1964年に設立された、イギリスの放送用ミキシングコンソールのブランド。1980年からデジタル・ミキシング・コンソールの開発に尽力し、1981年にその運用を開始した。
音質はもちろん、徹底的な安全性と、常に進化する技術や機能を装備する製品群は放送業界から高い信頼を獲得している。
外部リンク CALREC製品ページ(ミキシングコンソール)

CALREC(カルレック)

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CAMCO(キャムコ)

ドイツの業務用パワーアンプのメーカー。パワーアンプの他に、DSP、ネットワーク機器等の開発を行っている。1983年に設立されて以来、プロ用パワーアンプの開発を続け、多くの特許を取得している。
外部リンク CAMCO製品ページ(パワーアンプ)

CAMCO(キャムコ)

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近接効果

音源とマイクロホンを近づけて収音を行うと、低音域が増強された音になるというマイクロホンの性質のこと。オンマイクにするほど低音域が増す。
マイクロホンの種類によって近接効果の現れ方は異なるが、主に指向性のあるマイクロホンで起こる。もっとも顕著に現れるのは、ベロシティ型マイクロホン両指向性である。
不自然な音となる現象だが、場合によっては音に厚みを出すなどプラスの効果として活用することもできる。
近接効果で音が不明瞭になることを避けるため、マイクロホン自体に低音域を減衰する回路(ローカットフィルター)が内蔵されたたものもあり、スイッチで回路のON・OFFを切り替えられるようになっている(この回路は近接効果に限らず、低周波騒音やハンドリングノイズを低減させる目的などでも使われる)。また、ボーカル用のマイクロホンは、近接効果の発生を考慮して、低音域を調整した設計になっているものも多い。

近接効果

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グースネック

直訳するとガチョウの首という意味で、自由に曲げて固定できる構造の支柱のこと。フレキシブルアームなどとも言う。
一部のマイクロホンやマイクホルダー、また、ポップスクリーン、ライブSR用ミキシングコンソールのライト(照明)などで採用されている。

グースネック

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CROWN(クラウン)

アメリカのパワーアンプ/コンピューター制御システム/マイクロホンのブランド。大小様々な規模のSR現場や映画館のサウンドを支えるパワーアンプが有名だが、美容室や喫茶店といった商業施設用のミキサー・アンプも優れたコストパフォーマンスを実現している。
外部リンク CROWN製品ページ(パワーアンプ)

CROWN(クラウン)

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ChromaLED(クロマレッド)

ヒビノ製LEDディスプレイ・システムのブランドの1つ。高輝度・高精彩が特徴のLEDディスプレイで、3mmピッチから15mmピッチまで幅広いラインナップを展開。高精彩ディスプレイと、専用プロセッサーを取扱っている。
ディスプレイは、屋内用、屋外用、内外両用がある他、ブラックマスクとブラックレンズを採用したより高いコントラスト性能と色彩表現を可能とするブラックモデルもある。いずれも高画質で高輝度、奥行きが小さく薄い、長く使用できるといった特長を備えている。
複数のLEDユニットを組み合わせて構築するため、曲面や球体・波型など設計の自由度が高く、ショールーム・コンサート会場・アミューズメント施設・ビルボード・スタジアムなど様々な場面に適合する。また、イベント現場などのレンタル・ステージング用に、筐体が可搬型のタイプがある。
外部リンク ヒビノLEDディスプレイ・システム 製品・機器ラインアップ

ChromaLED(クロマレッド)

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ゲイン

Gain。利得のこと。入力信号に対する出力信号の比。電気的な増幅率という意味の言葉。
1.音響機器では、ミキシングコンソールのヘッドアンプマイクロホンプリアンプイコライザーなどにある、入力レベルを調整する機能をGAIN(INPUT GAIN)と呼ぶ(機器によっては、SENS(Input Sensitivity、入力感度)やTRIMなどと呼ぶ物もある)。
GAINのつまみで、入力信号の増幅率を設定し、音声信号のレベルをそろえる。ゲインを稼ぐというのは、小さな入力信号の電圧を増幅させてレベルを上げること。
また、コンプレッサーリミッターなどには、ゲインリダクション(利得低減)の動作状況を表示するメーターが搭載されている物がある。これは、エフェクターが動作した際、入力信号に対してどの程度レベルを下げたかを示すもの。
ゲイン
2.映像のホワイトバランスにおける、RGB各色の強さの度合い。RGBゲインなどとも呼ばれる。
これに対して、ブラックバランスにおけるRGB各色の強さの度合いは、ペデスタルと呼ぶ。

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Gefen(ゲフィン)

アメリカ・カリフォルニア州の映像・コンピューター周辺機器メーカー。切替機、分配機、延長機、変換機など様々な製品をラインアップしており、業務用途だけでなく、ホームシアターシーンでも活躍している。ユーザーの要望に応える形で製品開発を行うことで、かゆい所に手が届く製品を作り続けている。
外部リンク Gefen製品ページ(映像・コンピューター周辺機器)

Gefen(ゲフィン)

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減法混色

色を混ぜて別の色を作り出すことを混色という。その中で、絵の具などの色料を混色することを減法混色と呼ぶ。
これに対し、光を混色することを加法混色と言う。
また、減法混色の三原色(CMY)は、マゼンタと黄を混色すれば赤、黄とシアンを混ぜれば緑といったように、その混色結果は加法混色の三原色(RGB)に対応している。

減法混色

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CODA AUDIO(コーダ・オーディオ)

ドイツの業務用スピーカーシステムのメーカー。1994年ドイツで設立された。2010年12月にヒビノインターサウンドが日本での販売を開始した。ドライバー、エンクロージャー、ハードウェアを含むすべてのスピーカーユニットの開発及び生産を自社で行い、徹底した品質管理に強いこだわりを持っている。
外部リンク CODA AUDIO製品ページ(スピーカーシステム)

CODA AUDIO(コーダ・オーディオ)

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こけら落とし

新築または改築した劇場で、初めて行われる催しのこと。こけら落とし公演などとも言う。
「こけら」とは、木を薄くはいだ板や、木材を削る際に出る木片・木くずのこと。
建築中にでた木くずを、建物が完成したときに払い落としたことから、完成した劇場で行う一番最初の興行を「こけら落とし」と呼ぶといわれている。なお、杮(こけら)と柿(かき)の漢字は似ているが異なる文字。
余談ではあるが、ヒビノサウンド Div.が音響サポートを行ったライブにも、東京ドームこけら落とし「MICK JAGGER」(1988年)や、横浜アリーナこけら落とし「STEVE WINWOOD」(1989年)など、こけら落とし公演が複数ある。
外部リンク ヒビノサウンド Div. (コンサート音響)

こけら落とし

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ゴッパー

Shure製のダイナミック型マイクロホンSM58の呼称。ゴッパ、ゴーハチなどとも呼ばれる。
ライブSRや演説、レコーディングなどプロの音響現場で長きにわたり使用されているポピュラーなマイクロホン。同じSMシリーズのマイクロホンSM 57(呼称:ゴーナナ)も含め、ワールドスタンダードとも言われている。
外部リンク Shure製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム/シグナルプロセッサー)

ゴッパー

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コンデンサーマイクロホン

マイクロホンの一種。音を電気信号に変換する構造に、コンデンサー(蓄電器)の原理を利用した静電式のマイクロホンのこと。コンデンサー型マイクロホンとも言う。
薄い金属膜(振動板)と金属板(固定電極)を平行に近接させて電圧をかけることでコンデンサーを形成する。音波を受けて振動板が動くと、2つの電極間(金属膜と金属板)の距離が変動して電気が流れる。その静電容量の変化を電気信号に変換する仕組み。
コンデンサーマイクロホンの内、振動板にエレクトレット素子(半永久的帯電を施した素子)を用いるものをエレクトレットコンデンサー型という。コンデンサー型に必要な正極電圧が不要だが、内部アンプなどのアクティブ素子に対する電源が必要。
コンデンサーマイクロホン(静電式のマイクロホン)
├ コンデンサー型マイクロホン
└ エレクトレットコンデンサー型マイクロホン
周波数特性は広く滑らかで、特に高域が優れている。感度が良く微細な音でも拾うことができ、録音・PA・放送などプロの現場で幅広く使用されている。 ファンタム電源などによる電源供給が必要。また構造上、衝撃や湿気には弱い。価格は高価なものが多い。
外部リンク AKG 製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure 製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク DPA Microphones 製品ページ(マイクロホン)

コンデンサーマイクロホン

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サイドフィル

モニタースピーカーの一種。ステージ上のミュージシャンへ向けて、各楽器やボーカルの音を送り返すために、ステージの両サイドに設置するスピーカーのこと。横アテとも言う。
ステージの床に置くフロアモニタースピーカーだけではカバーしきれない方向にも、サイドフィルによって音を送ることが可能になる。特に、ボーカリストの真横方向に設置して、ボーカリストが上手・下手に移動した場合や、ギタリスト等のミュージシャンがステージの前方に来て演奏する場合のモニターシステムとして使用される。(モニタースピーカーシステム)

サイドフィル

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Soundcraft(サウンドクラフト)

1973年にイギリス・ロンドンに発足したミキシングコンソールのブランド。コンサートのツアービジネスが始まったばかりの70年代、フライトケースに収まるコンソールを世に送り出し、その後レコーディング用コンソールを開発。一大ブランドとして現在も幅広い製品を開発、製造している。
外部リンク Soundcraft製品ページ(ミキシングコンソール)

Soundcraft(サウンドクラフト)

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三原色

混色によって再現される色ではなく、混色のもとになる3つの色のこと。光の混色か物体の混色かによって、その三原色は異なる。
光を混色する加法混色の場合は、RGB(Red:赤・Green:緑・Blue:青)が三原色となる。これを光の三原色、色光の三原色などと呼ぶ。
絵の具などの色料を混色する減法混色の場合は、CMY(Cyan:シアン・Magenta:マゼンタ・Yellow:黄)が三原色となる。これを色の三原色、色料の三原色、色材の三原色などと呼ぶ。

三原色

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サンプリング

音の波形を時間的に細分化して、形を抽出することをサンプリング(標本化)という。楽器の音や自然音などを収音したアナログ音声信号をデジタル信号に変換する際に必要な工程の一つ。
サンプリングのとき、アナログ信号から、そのサンプルを1秒間に何回読み取るかを示す数値をサンプリング周波数という。この回数が多ければ多いほど、AD変換の精度が高いことを意味し、より高音域まで読み取って正確な音を再現できる。一方で、サンプリング周波数が高いほどデータ量は大きくなる。
原理的には、サンプリング周波数の半分までの帯域幅を再現することができる。CDのサンプリング周波数は44.1kHzなので、フラット(0)から22.05kHzまでの音を記録可能ということになる。
PCM方式シンセサイザーなどは、サンプリングされた音源を加工することで音を出している。

サンプリング

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CMY

色の三原色である、C(Cyan:シアン)、M(Magenta:マゼンタ)、Y(Yellow:黄)のこと。
また、これら3色を用いた色の再現方法のことを指す。CMYカラーモデルともいう。
CMYは混色するほど暗くなり、CMYの3色をすべて同じ割合で混色すれば黒になる。(減法混色を参照。)このことから、CMYK(K=Key plate:黒の意味)、CMYBk(Bk=Black:黒)などとも呼ばれる。印刷物では一般的に、CMYKカラーモデルが用いられている。

CMY

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シールド

ケーブルの構造内部の名称で、芯線をスッポリと覆う筒状の導体部分を指す。
外部要因によるノイズ(静電誘導ノイズ)が、芯線(音などの信号が流れる線)に影響しないよう防ぐための構造。シールドの素材は、細い銅線を編んだもの(編組シールド)やアルミ(アルミ・ラップ・シールド)などの種類がある。
シールド構造を持つケーブルを、シールド線(シールドケーブル)と言い、マイクケーブルやマルチケーブルなど音や映像で使うケーブルの多くがシールド線である。
ギターケーブルやベースケーブルのことをシールドと呼ぶ場合があるが、これは主に奏者が用いるミュージシャン用語である。

シールド

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JBL PROFESSIONAL(ジェイビーエルプロフェッショナル)

アメリカのスピーカーシステムブランド。名実ともにスピーカーシステムのリーディング・ブランドとして、60年にわたる歴史を持つ。設備、SR、映画館、レコーディング、放送など、あらゆる用途に対応する幅広い製品群は、最高水準の性能と品質、そして信頼性を誇る。
外部リンク JBL PROFESSIONAL製品ページ(スピーカーシステム)

JBL PROFESSIONAL(ジェイビーエルプロフェッショナル)

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指向性・指向特性

方向に対する感度のこと。マイクロホンスピーカーなどの、方向に対する感度特性を表すもの。
マイクロホンの場合は、どの方向の音を拾いやすいかを表す。マイクロホンの特性の中でも基本的な項目といえる。指向性の種類としては、 無指向性単一指向性双指向性などが代表的。スイッチで指向性を切り替えることが出来るマイクロホンもある。指向特性の詳細は、製品規格表やカタログ等に円形のチャート(ポーラパターン)で記されている場合が多い。
指向性
スピーカーの場合は、どの方向に対して音を発するかを意味する。例えばラインアレイ・スピーカーシステムは、水平方向に広い指向性を持ち、垂直方向の指向性が狭いスピーカーを、縦一列に複数台組み合わせるシステム。また、ソフトウェアを使って指向性を変化可能なスピーカーシステムもある。

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ジャック

ケーブルのコネクターの形状でピンが凹型(メス)のものをジャックと言う。ジャックの接続相手はプラグ

ジャック

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Shure(シュア)

1.アメリカ・イリノイ州に本社を構え、フランクフルト、ロンドン、東京、香港、上海にも拠点を構える、音響機器のグローバル企業。1925年の設立から、80年以上の歴史を持ち、マイクロホン/ワイヤレスシステム/シグナルプロセッサー/イヤホンのブランドとして世界的に著名。
2.マイクロホンのスタンドとホルダーを取り付けるネジの規格で、直径5/8インチのネジ形状の通称。(変換ネジを参照。)
外部リンク Shure製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)

Shure(シュア)

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周波数

1秒間に何回その振動が起こったかという、振動(波)の周期を表すもの。単位はHz(ヘルツ)。1 秒間に1回の往復振動をした場合は1Hz。1秒間に1,000回の往復振動をした場合は1,000Hz=1kHz(キロヘルツ)となる。
音(音波)及び放送波・光・X線などの電磁波は、周波数として表すことができる。また、ある一定の周波数の範囲を指して帯域(周波数帯域)という。

周波数

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ショットガンマイクロホン

超指向性など、鋭い単一指向性マイクロホンのこと。銃のように細長い形状をしていることからついた呼称。
遠隔収音が可能で、スタジオ収録をはじめロケーション収録やライブレコーディングなどでも用いられる。専用アクセサリーとしてウインドスクリーンやウインドジャマーなど風防が充実している物も多い。
外部リンク AKG(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク DPA Microphones(マイクロホン)
外部リンク Shure(マイクロホン/ワイヤレスシステム)

ショットガンマイクロホン

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スーパーカーディオイド

マイクロホン指向性の一つで、カーディオイドより指向角の狭い単一指向性のこと。狭指向性ともいう。
カバー角度は115°、感度が最も低い方向は126°、背面方向の減衰量は12dB。

スーパーカーディオイド

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STUDER(スチューダー)

1948年にスイスで設立されたミキシングコンソールのメーカー。業務用音響機器の専門メーカーとして60年以上の歴史を誇るブランドであり、世界中のプロフェッショナルから信頼を得ている。
外部リンク STUDER製品ページ(ミキシングコンソール)

STUDER(スチューダー)

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3ウェイスピーカー

マルチウェイスピーカーの1種。
スピーカーに入力する音声信号の周波数帯域を3つの帯域に分割して、例えばウーファー(低音域)、スコーカー(中音域)、ツィーター(高音域)と3種類のユニットで構成したスピーカーのこと。2ウェイスピーカーよりも音の広がりが良いとされている。

3ウェイスピーカー

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正弦波

Sine Wave(サイン・ウェーブ)。音などの波動のうち、正弦関数として観測されるもの。自然界には存在しない人工的な信号である。その波の形を正弦曲線(サイン・カーブ)と呼ぶ。シンセサイザーオシレーターに標準で搭載されている基本的な波形。正弦波の音を純音ともいい、基本周波数のみで構成され倍音を含まない。また、1kHz、100Hz、10kHzなどの正弦波は、アナログ機器のレベル調整用のテストトーンに用いられる。

正弦波

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006P型乾電池

積層電池の一種。1.5Vの小型電池が6個、直列接続で内蔵されており、電圧は9Vである。
一部のアクティブ型ダイレクトボックスやコンデンサーマイクロホンなどの電源として用いられることがある。

006P型乾電池

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双指向性

マイクロホン指向性の一つ。前方と後方に対して、等しく優れた感度を持つ指向性のこと。両指向性ともいう。
向かい合って喋る対談の収録などで用いられる。

双指向性

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ダーマトグラフ

色鉛筆の一種。オープンリールタイプの録音テープに、音頭や編集点などの目印をつける際に用いる筆記具。デルマトグラフとも呼び、デルマ、デルマトなどの略称で呼ぶことが多い。
テープに印をつけることを「デルマをうつ」などと言う。書き方の一例としては、磁気テープの音頭の位置を探し、ダーマトグラフで縦線を引く。その縦線からテイクアップの方向へ長めの横線を引き、その先に文字などを記す。なお、テープに印をつける際は、バックコート面(ヘッドと接しない側)に書く。

ダーマトグラフは、紙巻の軟質色鉛筆で、ガラスやプラスチックにも書くことが出来る。色の種類は多数あるが、磁気テープにマーキングする際は、明るく目立つ白色や黄色を用いることが多い。

ダーマトグラフ

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ダイナミックマイクロホン

マイクロホンの一種。音波を電気信号に変換する仕組み(発電構造)に動電型を用いたマイクロホンのこと。ダイナミック型マイクロホンとも呼ぶ。
ダイアフラム(振動板)と、その中央に取り付けられたコイル、それを挟むように設置された磁石で構成されている。衝撃や湿気等の刺激に強く比較的扱いやすい。ライブSR、録音、放送などの業務用はもちろん、カラオケなど一般用のマイクロホンにも多い構造。
ダイナミックマイクロホンには、ムービングコイル型マイクロホンリボン型マイクロホン(ベロシティ型マイクロホン)がある。ダイナミックマイクロホンとだけ表記している場合は、その殆どがムービングコイル型。
外部リンク AKG製品情報(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure製品情報(マイクロホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク DPA Microphones製品情報(マイクロホン)
外部リンク マイクロホン及び音響・映像機器のレンタル&オペレート(ヒビノビジュアル Div.)

ダイナミックマイクロホン

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ダイレクトボックス

電気、電子楽器の出力信号をアンバランスからバランスへ、またインピーダンスをハイからローへ変換する機器。
エレキギターなど電気楽器の収音方法は大きく2種類あり、1つはギターアンプから出た音をマイクロホンで収音する方法、もう1つは楽器の出力(電気信号)をミキシングコンソールなどの機器に接続する方法だが、電気楽器の出力はインピーダンスが高く、そのままでは業務用機器のLINE INに接続できないため、ダイレクトボックスを用いてインピーダンスマッチングを行う。
ダイレクトボックスをかませずに、アンバランス回路・ハイインピーダンスのままケーブルを引き回すと、ノイズがのり音質劣化の原因となる。
英語のDirect Injection Boxの略からDIとも呼ぶ。ファンタム電源006P型乾電池などから電源供給が必要なアクティブタイプと、電源の要らないパッシブタイプがある。
外部リンク BSS AUDIO “AR-133”(アクティブDIボックス)

ダイレクトボックス

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DAT

Digital Audio Tapeの略。ダットと呼ばれる。1987年に発売された、デジタル録音・再生機器。PCM方式でデジタル化した音を、回転ヘッドで磁気テープに記録する。
テープは、幅3.81mm、カセット式でサイズは73×54×10.5mmと比較的小さい。標準モードでは、チャンネル数2ch、サンプリング周波数48kHz、量子化ビット数16ビット、テープ速度8.15mm/s、ドラム回転数2,000rpmで録音・再生する。
優れた性能と高音を持つことから、CDのデジタルコピーなど著作権の問題が危惧され、発売に待ったがかかり、民生用にはCDと同じサンプリング周波数44.1kHzでのデジタル入力が出来ない機器が発売されるなどしたが、SCMSの採用によって解決された。
高い音質やコンパクトな形状、標準モードで2時間という長時間の録音や、正確な頭出しが可能といった利便性などから、オーディオマニアの間に普及した。民生用としてはオーバースペックとも言える性能と音質が評価され、業務用としても幅広く普及した。
1992年のMD発売や、その後のデジタルオーディオプレイヤー登場によって民生機市場での需要は縮小したが、音質を求めるユーザーの間や、業務用・プロ用として利用された。しかしながら、DAWの登場と普及によって、2000年代中頃からHDDレコーディングシステム等への代替が進み、マスター機器としての利用は少なくなった。

DAT

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単一指向性

マイクロホンの基本的な指向性の一つ。正面方向に対して最高の感度を持ち、後方が低い感度となる指向性のこと。そのため、単一指向性のマイクロホンは、前方の音をよく拾い、後方や横方向の音は拾いにくい。ポーラパターンが心臓の形に似ていることから、カーディオイド(cardioid=心臓型)と呼ばれる。カーディオイドのカバー角度は131°、感度が最も低い方向は180°、背面方向の減衰量は25dB。
また、単一指向性の中でも、感度の鋭さによって複数に分類される。
単一指向性
├ カーディオイド(単一指向性)
スーパーカーディオイド(狭指向性)
ハイパーカーディオイド(鋭指向性)
超指向性(ウルトラカーディオイド)

単一指向性

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TUBE-TECH(チューブテック)

デンマークのLydkraft社が製造する、マイクプリアンプ/コンプレッサー/イコライザーのブランド。その名の通り真空管を用いた製品群を展開している。デジタル機器が全盛の今日においても、多くのユーザーに選択され支持を得ている。
外部リンク TUBE-TECH製品ページ(マイクプリアンプ/コンプレッサー/イコライザー)

TUBE-TECH(チューブテック)

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2ウェイスピーカー

マルチウェイスピーカーの1種。
スピーカーに入力する音声信号の周波数帯域を2つの帯域に分割して、それぞれを能力の異なる2種類のユニットから再生するスピーカーのこと。
例えば中低音をウーファー、高音域をツィーターというユニットの組み合わせや、フルレンジ+ツィーターという組み合わせなどの2ウェイスピーカーがある。

2ウェイスピーカー

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つまみ

ロータリーフェーダーのこと。または、ロータリーフェーダーやラインフェーダーを操作する際に、指で触れる部位を指す呼称。

つまみ

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DPA Microphones(ディーピーエーマイクロホンズ)

デンマークのマイクロホンのブランド。1992年にブリューエル・ケア(B&K)から独立し、音楽用マイクロホンを専門とするDanish Pro Audioが設立された。その後、社名を現在のDPA Microphonesに改めた。社名にもMicrophonesと明記している通り、高品質な音響用マイクロホンに特化している。
外部リンク DPA Microphones製品ページ(マイクロホン)

DPA Microphones(ディーピーエーマイクロホンズ)

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dbx(ディービーエックス)

アメリカのシグナル・プロセッサーのブランド。独自のノイズリダクションシステムを始め、多くのオーディオ・ツールをプロの現場に送り出している。
外部リンク dbx製品ページ(シグナルプロセッサー)

dbx(ディービーエックス)

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DiGiCo(デジコ)

2002年にイギリスで設立されたSRデジタル・ミキシング・コンソールのブランド。音質、操作性、拡張性などにおいて高いクオリティーを発揮し、世界中で多くのエンジニアに支持されている。
外部リンク DiGiCo製品ページ(ミキシングコンソール)

DiGiCo(デジコ)

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デルマ

色鉛筆の一種。ダーマトグラフ(DERMATOGRAPH)のこと。レコーディングスタジオなど、業界では「デルマ」という呼び方のほうが一般的。
オープンリールタイプの録音テープに、音頭や編集点の目印をつける際に使う。ダーマトグラフを参照。

デルマ

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透過

1.透き通ること。光などが通り抜けること。特定色を透明化し、背景が透き通るようにした画像。
2.音の透過。音波が壁などの障害物にぶつかった際におこる作用は反射、吸音、透過の3つ。音波が物質を通り抜けることを透過という。

透過

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等ラウドネス曲線

ラウドネス(人間の聴覚で感じる音の大きさ)と、音圧レベル(音の物理的な値)を表した曲線。
周波数の異なる純音を人間の耳で聞いた際、それらの音の大きさが等しく聞こえる値(音圧レベル)を結んだ曲線のこと。等ラウドネスレベル曲線、等感曲線などとも呼ばれる。この曲線から、人間の耳には周波数特性があり、音の高さによって聴取感度が異なることが見て取れる。
1930年代にベル研究所(米国)のフレッチャーとマンソンの測定により作られた等ラウドネス曲線は、フレッチャー・マンソン曲線などとも呼ばれる。1950年代に英国のロビンソンとダッドソンによって測定された等ラウドネス曲線(ロビンソン・ダッドソン曲線)はISO226として国際規格化された。この国際規格は2003年に改正され、ISO226:2003となっている。

等ラウドネス曲線

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中音(なかおと)

ステージ上で鳴る音の総称。生の演奏音や、ミュージシャンへ向けて設置するフロアモニタースピーカーサイドフィルなどから出る音を全てまとめて中音という。
ステージ上を中(なか)、客席側を前(まえ)・表(おもて)・外(そと)などと表現するので、中音に対して前音(まえおと)という言葉もある。

中音(なかおと)

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パーフォレーション

映画や写真用のフィルムを送るために、フィルムの縁に一定間隔で空けられた穴のこと。Perforationの頭文字から、Pと略されることが多い。
例えば、1コマに対してパーフォレーションが4個あいている35mmフィルムを、35mm4Pフィルムと呼ぶ。

パーフォレーション

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ハイパスフィルター

フィルターの一種。
ある周波数より高い周波数だけを通過させ、それより低い帯域を減衰、もしくは遮断する回路のこと。High Pass Filterの頭文字をとって、HPFと略すこともある。ローカットフィルターとも呼ばれる。

ハイパスフィルター

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ハイレゾ音源

ハイレゾリューション(High-resolution、高解像度)音源の略。
音楽CDの規格(16bit/44.1kHz)を上回る、ビットレートサンプリング周波数のデジタルオーディオデータのこと。ハイレゾリューション・オーディオなどとも呼ばれる。
ハイレゾ音源の再生には、それに対応したプレーヤーやDACなどが必要となる。写真は、非圧縮24bit/192kHzのハイレゾリューションサウンドを再生可能な、iBasso Audioのポータブルミュージックプレイヤー。

ハイレゾ音源

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ハウリング

スピーカーから、「キーン」や「ボー」というような大きくて不快な音が鳴る現象。スピーカーから出た音の一部をマイクロホンが拾い、その音がまた同じスピーカーから出て、同じマイクロホンに入るという、『出力の一部が入力側に戻る状態を繰り返す』ことで起こる発振現象。
フィードバック(FB)などとも言う。ポジティブ・フィードバック・ループ(PFB)(正帰還)が起こっている状態といえる。
ハウリングは過大な信号の入出力となるため、機器に負担がかかりスピーカーが破損する原因ともなる。マイクロホンとスピーカーの距離を離す、音量(出力)を下げる、収音機器の向きや角度を変えてその指向性から発音機器を外す、イコライザー等でハウリングポイントのレベルを下げるなど、ハウリングが起こる条件を崩すことで発生を抑えることができる。
ハウリングが発生する事やその状態を、ハウる、ハウり、ハウったなどの俗称で言うこともある。
PASR以外の場面でも、マイクロホンとその音をモニターするヘッドホンを接近させた場合などに発生する。また、テレビの生放送で、スタジオと外部とを電話でつないだ際に、外部の電話機が同番組をつけたテレビの側にあると、電話の受話器(マイクロホン部分)とテレビのスピーカーでハウリングが発生する場合がある。この場合も前述同様、テレビと電話機の距離を遠ざけたり、テレビの音量を下げることでハウリングを抑えることができる。

ハウリング

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ハウリングサプレッサー

ハウリングを制御する音響機器のこと。ハウリングの発生を検知し、ハウリングポイントに対して自動的にノッチフィルターをかけ、ハウリングを防ぐ。主にPASRで用いられる。
外部リンク dbx “AFS2”(ハウリングサプレッサー)

ハウリングサプレッサー

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ハウリングマージン

通常のレベルからハウリングが発生するレベルまでの音量の幅のこと。日本語では、安全利得、安全拡声利得などと表す。
ハウリングは、小さな音量では起こりにくく、音量を上げるほどに発生しやすくなる。PAのオペレート時、状況に応じてフェーダーを上げた場合に、通常のフェーダー位置から、ここまでなら上げてもハウリングは起こらないというレベルまでの幅をハウリングマージンという。イコライザーの調整等でハウリングポイントの対処を行い、ハウリングマージンを稼ぐ(広げる)ことは、PAやSRのオペレートにおいて重要なポイントと言える。

ハウリングマージン

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パッド

PAD。機器に入力する信号のレベルが過大で適正値をオーバーしてしまう場合に用いる、入力信号を減衰させる抵抗(アッテネーター)のこと。
一部のマイクロホンマイクロホンプリアンプ(ヘッドアンプ)、ダイレクトボックスなどに内蔵されており、スイッチでパッドのON/OFFを切り替えるものが多い。パッド単体の機器もある。
入力信号の音量が大きすぎて音が歪んでしまう場合などに使用する、固定的な減衰ボリューム。機器によって異なるが、10dBから40dB分の減衰ができるものが多い。

パッド

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反射音

音の発生源から耳やマイクロホンなどの聴取・収音ポイントに直接到達する音(直接音)ではなく、壁や天井などの物体にぶつかり反射して届く音のこと。間接音とも呼ばれる。

反射音

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反射波

音波や光などの波動が物質にぶつかり、反射した波のこと。反射音など。

反射波

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バンドエリミネーションフィルター

フィルターの一種。
不必要な周波数帯域を減衰、もしくは遮断する回路のこと。Band Elimination Filterの頭文字をとって、BEFと略すこともある。バンドリジェクションフィルター(BRF)などとも言う。
また、減衰もしくは遮断する周波数帯域が非常に狭いバンドエリミネーションフィルターを、ノッチフィルターと呼ぶ。ハウリングサプレッサーなどにも搭載されている。

バンドエリミネーションフィルター

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バンドパスフィルター

フィルターの一種。
必要な周波数帯域のみを通過させ、それ以外の低音域及び高音域を減衰、もしくは遮断する回路のこと。Band Pass Filterの頭文字をとって、BPFと略すこともある。

バンドパスフィルター

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BSS Audio(ビーエスエスオーディオ)

イギリスのシグナルプロセッサー/ダイレクトボックス/スピーカー・マネジメントシステムのブランド。多くの設備やSRの現場、放送局、レコーディングスタジオで採用されている。
外部リンク BSS AUDIO製品ページ(シグナルプロセッサー)

BSS Audio(ビーエスエスオーディオ)

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B型ワイヤレスマイクロホン

ワイヤレスマイクロホンのうちB帯を使って伝送する種類。
B型ワイヤレス送信機は電波法で定められた「ラジオマイクの特定小電力」に該当し、運用に免許や運用連絡は必要ない。B型は、音声・楽器音等を比較的良好な忠実度、S/N比で伝送することを用途の概念としており、一般で利用可能なワイヤレスマイクロホンの中では、出力も高く最も高品質なものといえる。
<ワイヤレスマイクの使用周波数帯>
・A型:470〜714MHz、1.2GHz帯、陸上移動局免許
・B型:806〜810MHz、免許不要
・C型:322MHz、免許不要
外部リンク AKG製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク ワイヤレスマイクロホン等の機材レンタル(ヒビノビジュアル Div.)

B型ワイヤレスマイクロホン

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PCM1630

SONY製の業務用デジタルテープレコーダーの型番名。U-Maticの磁気テープに、2chの音声信号を記録・再生する。
2004年に生産が終了したが、記録媒体の主流が磁気テープだった頃は、CDプレス用のマスターテープとして人気が高く、多くのマスタリングスタジオなどで利用された。
型番から1630(いちろくさんまる)と呼んだり、テープ幅が3/4インチであることからシブサン、またカセットの大きさから連想され弁当箱などとも呼ばれた。

PCM1630

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HIBINO(ヒビノ)

1.ヒビノ株式会社のこと。設立は1964年11月。音響機器の販売、映像機器の開発・製造・販売、コンサート・イベントなど、音響と映像の分野に販売とサービスの事業を展開している。
2.ヒビノ株式会社の、オーディオ編集用アプリケーション及び映像システム機器のブランド。
外部リンク HIBINO製品ページ(BWF-J編集ソフトウェア)

HIBINO(ヒビノ)

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フィルター

1.電気回路において必要な周波数帯域だけを通過させ、それ以外の帯域を減衰、もしくは遮断する機能のこと。
主なフィルターとして、ある周波数より低い周波数だけを通過させるローパスフィルター(LPF)、逆に高い周波数帯域だけを通過させるハイパスフィルター(HPF)、必要な帯域だけを通過させるバンドパスフィルター(BPF)、不必要な帯域を減衰・遮断させるバンドエリミネーションフィルター(BEF)などがある。
2.光に色をつけるため、照明装置に取り付けるカラーフィルターのこと。昔はゼラチン製だったことから通称ゼラとも呼ばれる。

フィルター

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BRYSTON(ブライストン)

カナダのパワーアンプ/プリアンプのメーカー。1968年にオーディオアンプの設計、製造を開始した。スタジオ、ホール、劇場などの業務用アンプのみならず、軍事用、工業用、そしてホームオーディオ用アンプとして幅広いマーケット層に支持されいる。
外部リンク BRYSTON製品ページ(パワーアンプ/プリアンプ)

BRYSTON(ブライストン)

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フライトケース

音響機器、映像機器、周辺機器やケーブル、マイクスタンドなどを入れるハードケースのこと。精密機器等を収納して輸送する機材ケースなので作りは頑強。ショックマウント構造のケースもある。トランクタイプやラックマウントが可能なタイプ、中がタンスのような引き出しになっているタイプなどもある。ミキシングコンソールLEDディスプレイなどを入れる大きなケースから、エフェクター1台を収めるコンパクトなものまで、形状や仕様は多種多様。
コンサート音響やイベント映像では、現場毎に多くの機器を運び込むため、多数のフライトケースを使用する。

フライトケース

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プラグ

ケーブルのコネクター形状で凸型(オス)のものプラグと言う。プラグの接続相手はジャック、またはレセプタクル

プラグ

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フロアモニタースピーカー

コンサートのステージ上で、ミュージシャンの足元に設置するモニタースピーカーのこと。
ミュージシャンが、自分や他のミュージシャンの演奏音を聴くためのもの。演奏しやすいように、それぞれのフロアモニタースピーカーから必要な音(ミュージシャンが聴きたい音)を返す。ミュージシャンやパート毎にモニタースピーカーが必要なため、ステージ上に複数台設置される。(モニタースピーカーシステム
ころがし、はね返りスピーカー、フォールドバックスピーカー、フットモニタースピーカー、ステージモニタースピーカーなどとも言う。
ロックミュージシャンがこのスピーカーに足をかけて、歌ったり演奏したりすることもある。

フロアモニタースピーカー

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プロセニアム・アーチ

舞台と客席を区切る額縁状の構造物のこと。客席側からは、この額縁の中にステージを見る状態となる。劇場によっては可動式のものもあり、ステージ上のバトンやそれに吊った機器などを隠す役割もある。
プロセニアム・アーチの上部に設置するスピーカーをプロセニアム・スピーカーという。また、プロセニアム・アーチの前(客席側)にある照明用バトンを、プロサス(プロセニアム・サスペンションライトの略)などという。

プロセニアム・アーチ

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フロント・オブ・ハウス

コンサート会場を、ステージと客席という二つの空間に分けた場合に、客席側部分をフロント・オブ・ハウスと呼ぶ。FOHと略したり、フロント、表(おもて)などとも言う。
例えば、機材調整のときに「オモテの卓を切って」と言われたら、FOHミキシングコンソールを操作してメインスピーカーの音をミュートする。

フロント・オブ・ハウス

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ヘッドホンアンプ

ヘッドホン及びイヤホン用のアンプ。オーディオプレーヤーなどから送られてきた音声信号を増幅し、ヘッドホンを駆動させる音響機器。
ヘッドホンの差込口が備わっている再生機器には同機器が内蔵されているが、ヘッドホンアンプ単体の機器もある。USBやコアキシャルなどのデジタル入力を備えた物や、ハイレゾ音源に対応したヘッドホンアンプもあり、音質の向上やパワー不足の解消といった目的などで用いられる。
iPodなどのポータブルプレーヤーと共に持ち運びが可能なポータブルヘッドホンアンプもある。写真は、iBasso AudioのDAC内蔵ポータブルヘッドホンアンプ。

ヘッドホンアンプ

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変換ネジ

マイクロホンの「スタンド」と「ホルダー」を接続する部分はネジ形状になっているが、ネジの規格が統一されていないため、そのままでは取り付けられない場合がある。両者のネジ規格が異なる際に、その間に入れてネジの形を合わせるものが変換ネジである。
主なネジの規格は4種類あり、通称と大きさは以下の通り。
・通称 BTS(ビーティーエス) : 管用(くだよう)G 1/2インチ (ネジ直径20.955mm)※
・通称 Shure(シュア) : 5/8インチ (ネジ直径15.875mm)
・通称 AKG(エーケージー、アカゲ) : 3/8インチ (ネジ直径9.525mm)
・通称 JIS(ジス) : 5/16インチ (ネジ直径7.938mm)
(※管用ネジのインチは呼び径で、他ネジとは異なる換算方法が用いられているため、表記インチはネジ直径ではない。)
この他にも、カメラの三脚で使用されることの多い1/4インチなどがある。
例えば、マイクスタンドのネジ形状が3/8インチ(AKG)、マイクホルダーのネジ形状が5/8インチ(Shure)の場合は、AKG/Shure(3/8インチのメスネジ - 5/8インチのオスネジ)の変換ネジを使う。

変換ネジ

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ポーラパターン

マイクロホン指向特性を表した図のこと。感度曲線、指向特性図などともいう。
マイクロホンを中心として360度方向に対する感度を示す。低域から高域まで、複数の周波数における感度が記されている場合が多い。
下の図は、Shure SM58のポーラパターン。

ポーラパターン

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ポタアン

ポータブルヘッドホンアンプの略称。持ち運びが可能なヘッドホンアンプ(ヘッドホン用のアンプ)のこと。写真はiBasso Audioのポータブルヘッドホンアンプの一例。

ポタアン

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ポップスクリーン

ウインドスクリーンの一種で、ポップノイズの発生を防ぐためにマイクロホンと音源(口元)の間にセッティングし、風が直接マイクロホンにあたらないよう遮るもの。ボーカルやナレーションを録る際によく使われる。
ポップガード、ポップフィルター、ポップブロッカーなどとも言う。
形態は様々だが、円形のスクリーンにグースネックが付いているものが多い。スクリーンは、アルミなどの金属製のものや、ストッキングのような薄い布を張ったものがある。ネックをマイクスタンドに取り付け、スクリーンがマイクロホンの前にくるようセッティングして使う。

ポップスクリーン

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マイクロホン

を収音する際に用いる機器。音波を機械的なエネルギーに変換し、それを電気的なエネルギーへと変換する音響機器のこと。略語はマイク。
音の要素に応じてマイクロホンに内蔵されたダイアフラムが振動し、この振動という機械エネルギーを電気信号に変換する。変換方法(発電構造)の違いにより以下のような型式に分類できるが、動電型(ダイナミック型)と静電型(コンデンサー型)が代表的。
動電型(ダイナミック型 : 電磁誘導の作用を利用した発電方法
 →ムービングコイル型マイクロホンリボン型マイクロホン(ベロシティ型マイクロホン)
静電型静電容量の変化を利用した発電方法
 →コンデンサー型マイクロホンエレクトレットコンデンサー型マイクロホン
炭素型(抵抗変化型) : 接触抵抗の変化を利用した発電方法
 →カーボン型マイクロホン
圧電型 : 圧電物質を利用した発電方法
 →クリスタル型マイクロホン/セラミック型マイクロホン
電磁型 : 磁気の変化(磁歪)を利用した発電方法
 →マグネチック型マイクロホン
変換形式(発電構造)ごとに特徴や音質の傾向があるが、同じ構造に分類されるマイクロホンであっても、機器ごとに周波数特性や指向特性、感度、形状などの仕様や音質は異なっており、それぞれにキャラクターがあるため、エンジニアは環境や収音対象に応じて、最適なマイクロホンの選定とマイクアレンジを行う。
指向特性の主な種類としては、無指向性単一指向性(カーディオイド、スーパーカーディオイド、ハイパーカーディオイド、超指向性)、双指向性、半球指向性などがある。
外部リンク AKG製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク DPA Microphones製品ページ(マイクロホン)

マイクロホン

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前音(まえおと)

ライブ会場などで客席側に向けて鳴らす音のこと。メインスピーカーから出る音のことを指す。
これに対して、ステージ上で鳴る音 (モニタースピーカーの音や楽器の生音など)を、中音という。

前音(まえおと)

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マルチアンプドライブ

音声信号の周波数帯域をチャンネルデバイダーで複数に分割し、それぞれの信号を別々のパワーアンプスピーカーで再生するマルチウェイシステムのこと。
パワーアンプよりも前で信号を分割するため、各アンプの信号には必要な周波数帯しか含まれておらず、1台のアンプで全ての帯域を増幅するよりも混変調歪が少ない。
また、MidHi(中高音域)、Low(低音域)、SubLow(超低音域)といった組み合わせなど、各周波数帯域に特化したスピーカーを駆動するので音質、音量が向上する。機器が多くなりコストがかかるため、PA現場など比較的規模の大きい環境で用いられる。

マルチアンプドライブ

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マルチウェイスピーカー

全ての周波数帯域を1種類のユニットで再生するフルレンジスピーカーに対して、周波数帯域を2つ以上に分割し、それらを2種類以上のスピーカーユニットを用いて再生するスピーカー及びスピーカーシステムのこと。単にマルチウェイとも呼ぶ。
周波数帯域を分割する方法の違いによって、アクティブ型(チャンネルデバイダー式)とパッシブ型(ネットワーク式)に分けられる。アクティブ型についてはマルチアンプドライブを参照のこと。
パッシブ型(ネットワーク式)のマルチウェイスピーカーは、スピーカーに内蔵したクロスオーバー・ネットワークにより、入力された音声信号の周波数帯域を複数に分割して、それぞれの帯域を別々のユニットで再生する。例えば下図のようにウーファー(低音域)、スコーカー(中音域)、ツィーター(高音域)の3種類のユニットで構成したマルチウェイを3ウェイスピーカーと呼ぶ。
ユニットの種類を増やすことで、それぞれの帯域に特化したユニットを用いることができ、音質の向上を期待できる。反面、周波数帯域を分割するクロスオーバー・ネットワークの回路設計や調整は難しく、コストも高くなる。

マルチウェイスピーカー

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ミキシングコンソール

複数の入力系統と出力系統を備えた音響調整卓のことで、マイクロホンやマルチトラックレコーダーなど外部機器から入力されたあらゆる音の信号を調整し、それぞれの信号を目的の出力先へ送ることが主機能だが、音の加工や外部機器のコントロールなど様々な機能を兼ね備えたものがある。
ライブSR用、レコーディング用、放送用など用途に応じたミキシングコンソールがあり、音響システムの中核となる機器。卓、ミキサー、コンソールなどとも言う。
外部リンク Soundcraft製品ページ(ミキシングコンソール)
外部リンク CALREC製品ページ(ミキシングコンソール)
外部リンク DiGiCo製品ページ(ミキシングコンソール)

ミキシングコンソール

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MUTEC(ミューテック)

ドイツ・ベルリンで1989年に設立された、デジタルシグナル・プロセッサーの新興メーカー。マスタークロック・ジェネレーターに定評があり、高い性能と信頼性は世界中の放送局、レコーディングスタジオSRカンパニーから好評を得ている。
外部リンク MUTEC製品ページ(マスタークロック・ジェネレーター)

MUTEC(ミューテック)

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ムービングコイル型マイクロホン

ダイナミックマイクロホンの一種。電磁誘導によって音声(音波)を電気信号に変換する原理のマイクロホン。ダイナミックマイクロホンの代表的な型式で、「ダイナミックマイクロホン」や「ダイナミック型」とだけ記されているマイクロホンの殆どはムービングコイル型。
ダイアフラム(振動板)に取り付けられたコイルと磁石によって、音声を電気信号に変換する。湿気や振動など外部からの影響に強く、扱いやすい。ムービングコイル型マイクロホンの代表格としてShure SM58やSM57などが挙げられる。

ムービングコイル型マイクロホン

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無指向性

マイクロホンの基本的な指向性の一つ。全ての方向(360度)に対して等しく優れた感度を持つ指向特性のこと。全指向性ともいう。
広範囲をカバーするため、臨場感を要するアンビエンスの収録などに適している。

無指向性

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メス

コネクター(接続部品)の形状で、穴型をしているもののこと。凹型をメス、凸型をオスと呼ぶ。
ケーブルのコネクターは、メス型をジャック、オス型をプラグと呼び、機器や壁面など座に設置されているコネクターをレセプタクルと呼ぶ。

メス

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ラインアレイ・スピーカーシステム

スピーカーシステムの1種で、横(水平方向)の指向性が広く、縦(垂直方向)の指向性が狭いスピーカーを、縦一列に複数台組み合わせるシステム。SRのメインスピーカーなどで使用する。
縦の指向性が狭く設計されおり、各スピーカーが狙ったエリアに音を届ける。上下に隣り合うスピーカー同士で音の干渉が少なく、会場の前方から後方まで均一な音を伝えることが可能である。また、横の指向性が広く、1台のスピーカーで広いエリアをカバーできるため、システムがコンパクトである。
連結後のシステムは垂直方向に強い指向性を発揮するため、音の到達距離が長く、メインスピーカーのみで会場の後方まで均質な音を届けることが可能となった。会場規模によってはディレイタワーを必要としない場合もある。
上から吊るすフライングや、地面から積み上げるグラウンドスタックなどの設置方法がある。
外部リンクJBL PROFESSIONAL VERTEC Series
外部リンクCODA AUDIO Line Array System

ラインアレイ・スピーカーシステム

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リギングムーバー

LEDスクリーン等、大型映像機材の設置・吊り上げが可能なトレーラー。同ラインアップには、吊り上げた画面の旋回が出来るリギングムーバーJr.もある。スポーツイベントや野外コンサートなど様々なイベントで活躍している。
外部リンク ヒビノビジュアル Div.(レンタルWEBカタログページ)

リギングムーバー

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リギングムーバーJr.

リギングムーバーのラインアップの1種。中型トラックをベースとしたコンパクトな車体に、252インチまでの大型LEDディスプレイなど映像機材の設置・吊り上げが可能。また、画面が最大で270度まで旋回可能という特長を持っており、急な画面角度の変更にも対応することができる。
外部リンク ヒビノビジュアル Div.(レンタルWEBカタログページ)

リギングムーバーJr.

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リボン型マイクロホン

ダイナミックマイクロホンの1種。ベロシティ型マイクロホンともいう。
蛇腹に折り目をつけたリボン状の薄いアルミニウム箔(振動箔)を磁極間に吊り下げ、音波によって振動するアルミニウム箔から電流を得る構造。リボン(振動箔)の厚さは数ミクロンで、アルミニウム以外にロズウェライトなどの素材を用いるものもある。音波が進む速度に対してリボン(振動箔)が振動し、リボンの速度で出力電圧が変化するためベロシティ(velocity=速度)型とも呼ばれる。リボンの両面が開放されている構造から、前後の音を強く捉えるため双指向性である。暖かみのある音質と、歯切れの良い音色が特徴で、肉声の収音などに用いられる。
外部リンク AKG 製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure 製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク DPA Microphones 製品ページ(マイクロホン)

リボン型マイクロホン

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量子化

サンプリングされた波形の高さ(振幅量)を、四捨五入して数値に置き換えること。アナログ信号をデジタル信号に変換するために必要な工程の一つ。
このとき、一つ一つのサンプルの振幅を、どのくらいの精度で読み取るのかを示す数値を、量子化ビット数という。この値が大きいほど数値化の段階が細かく、変換の精度が高いことを意味する。

量子化

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Lexicon PRO(レキシコン・プロ)

アメリカのデジタル・プロセッサーのブランド。デジタル・リバーブレーターで確固たる地位を築いており、現在はオーディオインターフェイスプラグインソフトウェアも展開している。
外部リンク Lexicon PRO製品ページ(シグナルプロセッサー)

Lexicon PRO(レキシコン・プロ)

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レコーディングスタジオ

録音、編集、ミックスダウンをするための設備や装置を備えた施設・部屋のこと。
レコーディングスタジオは、ミュージシャンが演奏する「ブース」、エンジニアが機器を操作し、録音・モニタリングを行う「コントロールルーム」に分かれている。静音性や空調の観点から、コンピューターや各種装置の電源系統を、コントロールルームではなく「マシーンルーム」に設置することもある。
各部屋とも音響特性を計算した設計になっている。定在波の対策で、部屋の面(壁・床・天井)が平行しない形になっているものが多い。
外部リンク ヒビノのレコーディングスタジオ

レコーディングスタジオ

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レセプタクル

機器のリアパネルや壁など「座」に設置されているコネクターのこと。
ピンが凹型(メス)の形状をしているものが多いが、凸型(オス)もある。オス形状のものは、プラグレセプタクルと呼ぶ。

レセプタクル

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ローパスフィルター

フィルターの一種。
ある周波数より低い周波数だけを通過させ、それより高い帯域を減衰、もしくは遮断する回路のこと。Low Pass Filterの頭文字をとって、LPFと略すこともある。ハイカットフィルターとも呼ばれる。

ローパスフィルター

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ワイヤレスシステム

信号の伝送に電波を用いて、無線で信号を送受信するシステムのこと。
ワイヤレスマイクロホンやワイヤレスのモニターシステム、インターカムシステムなどがある。
電波を使うワイヤレスマイクロホンは無線局として扱われ、電波法及び関連規則に沿った運用が必要となる。FPUと電波の周波数帯を共用するA型ワイヤレスを運用する際は総務省地方総合無線局への免許申請と許可が必要。
外部リンク AKG製品ページ(マイクロホン/ヘッドホン/ワイヤレスシステム)
外部リンク Shure製品ページ(マイクロホン/ワイヤレスシステム)

ワイヤレスシステム

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用語の解釈は、地域や組織等によって異なる場合がございます。
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