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代表メッセージ

アフターコロナの「創造と革新」時代の変化にいち早く、力強く対応する経営を実践しています 代表取締役社長 日比野晃久 アフターコロナの「創造と革新」時代の変化にいち早く、力強く対応する経営を実践しています 代表取締役社長 日比野晃久

堅調な業績を受け、通期見通しを上方修正、安定配当を継続

2024年3月期第2四半期(累計)は、コロナ禍で抑制されてきたコンサート・イベント市場が急速なペースで復活、拡大し、コンサート・イベントサービス事業が好調に推移しました。販売施工事業、建築音響施工事業においても、顧客の設備投資意欲の回復や都市再開発計画の進展を背景に受注が積み上がり、すべてのセグメントで前年同四半期を上回る売上高及び利益となりました。期初計画に対し各段階利益が大きく上回って進捗していますが、これは高収益なコンサート・イベントサービス事業の増収と粗利改善活動の成果に起因しています。この堅調な業績推移を勘案し、通期の連結業績予想を上方修正しています。

配当につきましては、安定配当の継続を基本方針としており、当期は、1株当たり中間配当15円、期末配当15円とする年間30円を予定しています。今後も、長期的な成長を見据え、持続的な配当水準の向上に努めてまいります。

当社グループは、昨年、2026年3月期を最終年度とする4ヵ年の中期経営計画「ビジョン2025」を掲げました。本計画では、「ハニカム型経営」と「イノベーション」を成長戦略の柱とし、M&Aも活用して新たな領域を開拓するとともに、健全経営の確立、すなわち適正な利益、財務の安定、人的資本の向上の好循環サイクルの構築に尽力します。

中期経営計画の2年目である当期は、大型映像サービスの強化に焦点を当てて取り組んでいます。

大型映像サービスにおける需要拡大に対応する

当社の大型映像サービスは、コンサート市場を中心に右肩上がりに成長し、2011年3月期から2020年3月期の10年間でその売上高を2倍超に拡大してきましたが、コロナ禍による有観客イベントの消失によって、2021年3月期には大きな落ち込みを経験しました。しかし、XRやインカメラVFXなど先端映像技術への積極的な取り組みによって、バーチャルプロダクションの事業化に成功し、新しいビジネス領域を開拓しました。既存のポートフォリオにバーチャルプロダクションが加わったことで、収益の安定化が図られ、コロナ禍の逆境は、大型映像サービスの事業成長の契機となったと考えています。

2022年のコンサート市場規模は、コロナ禍前の2019年比+8.7%を記録し、過去最高を更新しました。有観客のコンサートが復活し、ステージ演出に相応の予算が投入される大型案件が続々と戻ってきています。さらに、2020年以降、首都圏や沖縄に音楽アリーナが相次いで開業し、コンサート市場の盛況を後押ししています。一方、低価格を売りにする新規参入者が増加しており、コンサート市場の競合環境が厳しさを増しているという側面もあります。

コンサート以外のいわゆるMICE分野では、コロナ禍で普及したオンライン配信によるイベント開催が増加し、継続して市場規模が拡大しています。特筆すべきは、イベントのリアル開催が可能になってからも、オンライン配信を同時に行うハイブリッドイベントが主流になってきていることです。

当社はこれらの動きに対処すべく、これまでにない演出手法やオンライン配信における新しい付加価値を提案できるような体制づくりを進めています。

安定した収益の確保を実現するハニカム型経営とイノベーション

当社グループは、安定した収益を確保し、外部環境の変化に強い経営を実現するために、全社をあげて課題に取り組んでいます。それは、独自性の追求や競合他社との差別化、デジタルテクノロジーの活用によるイノベーションの創出、既存事業とシナジーのある新領域展開、そして感染症等の危機に強い事業の保有などです。

ひと言でいうなら、事業ポートフォリオ改革を推進していくということです。現在取り組んでいる具体策としては、配信ビジネスを中心としたオンライン領域の強化、そしてバーチャルプロダクションに続く新たな「国内初」の大型映像サービスがあります。

オンライン領域の強化については、ソフトバンクグループ傘下のMICEプラットフォーム株式会社との資本業務提携によって、当社グループに不足していた配信ビジネスの専門的なノウハウを獲得し、イベントの効果を一層向上させるとともに、将来的には、イベント産業全体のDX化を促進する役割を果たしていきたいと考えています。

また、アメリカのLiminal Space社との資本業務提携を通じて、三次元LED技術の運用に関する技術ライセンスを獲得し、これまでの立体映像とは一線を画す、没入感あふれる3D空間の提供が可能になりました。この技術はまだ誰も見たことのない新しいエンターテインメント体験を生み出すとともに、テーマパークにおけるアトラクションなど、新たな市場進出も期待されます。

当社グループは、経営理念である「創造と革新」とともに、「世界のヒビノへ」というビジョンに向かって、たゆみなく進んでいきます。アフターコロナにおいても「ハニカム型経営」と「イノベーション」によって、絶えず変化する経営環境に力強く対応し、明るい未来を切り拓いていくことを楽しみにしています。

今後とも、株主・投資家の皆様の温かいご支援をお願い申し上げます。

当社グループの概要や経営方針、業績等をわかりやすく説明しています。

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