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代表メッセージ

“Live”から生まれる笑顔と感動を世界中の人々に届けていきます 代表取締役社長 日比野晃久 “Live”から生まれる笑顔と感動を世界中の人々に届けていきます 代表取締役社長 日比野晃久

新型コロナウイルス感染症に罹患された皆様及び感染の拡大によって困難な状況におかれている皆様に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い終息と皆様のご健康を切に祈念しております。

大きな成果を残すことができた2020年3月期

まず、第57期(2020年3月期)の概況についてご報告します。中期経営計画「ビジョン2020」の2年目となる第57期(2020年3月期)は、私たちにとって、いくつかの大きな成果を残すことができた年となりました。その一つ目は、M&Aによる事業成長です。第57期(2020年3月期)は、日本板硝子環境アメニテイ株式会社(現 日本環境アメニティ株式会社)、株式会社シグマ映像及び株式会社サンオーの3社を新たにグループに迎え、建築音響市場、コンサート・イベント市場におけるシェア向上を一段と進めました。

二つ目は、東京オリンピック・パラリンピックに向けた取り組みです。第57期(2020年3月期)も、競技施設や同業他社等へ大型映像システムを納入することができました。また、来たる大会本番に向け、ヒビノグループの全員が心を合わせて準備を進めました。

そして三つ目は、オランダ王国にHibino Europe B.V.を設立したことです。今後、欧州における当社グループ拠点の統括機能として、マーケティングやサービス体制の整備、パートナー企業との連携などを進めていく考えです。

一歩一歩着実なステップを踏んで成長を実現している当社グループですが、一方で、課題も明確になってきました。国内ではデジタルトランスフォーメーションによる業務プロセス改革、海外ではアメリカ子会社の収益化など、やるべきことははっきりと見えています。

第57期(2020年3月期)における2020年1月までの当社グループ業績は、公表予想数値に対して、順調に推移していました。しかしながら、2020年2月中旬以降の新型コロナウイルス感染症の影響が響き、増収減益、予想数値に未達という結果になりました。新型コロナウイルス感染症による第57期(2020年3月期)連結業績への影響は、コンサート・イベントサービス事業を中心に、売上高で約10億円、営業利益で約6億円のマイナス要因となっており、当該影響を除くと、各利益は予想数値を上回っていたと考えています。

中期経営計画「ビジョン2020」を1年間延長

新型コロナウイルスによる世界的な危機に直面し、当社グループの経営は極めて厳しい状況が続くものと見込まれます。深刻な影響が及んでいるコンサート・イベントサービス事業については、一部の業務を除き休業を余儀なくされている状況です。社会全体の経済活動が停滞した結果、当社グループの提供する製品、商品、サービスに対する需要が著しく減少することも想定されるため、現時点において、当社グループの業績に与える影響度合いを見通すことが困難であり、第58期(2021年3月期)の業績予想及び配当予想を未定とさせていただきました。今後、影響の度合いが見極められた段階で、速やかに公表いたします。

また、かかる状況を踏まえ、中期経営計画「ビジョン2020」の対象期間を1年間延長し、最終年度を第59期(2022年3月期)に変更することを決定しました。最終年度の定量目標については変更を行わず、東京オリンピック・パラリンピックの開催を前提として、連結売上高500億円、海外売上高比率15%の達成を目指します。

鍛えられた危機対応

今後、ヒビノグループとしてコロナ危機にどのように立ち向かっていくのかについて、私の思いを述べます。

私が社長に就任した2002年以降、当社グループは幾度もの危機を乗り越えてきました。中でも、リーマン・ショックによる世界同時不況による打撃は予想以上のものでした。景気後退による企業業績の悪化により、設備投資の先送りや企業イベントの手控え、予算の大幅な削減・凍結が顕著になるにつれ、当社グループは第46期(2009年3月期)から第49期(2012年3月期)まで4期連続の赤字決算となりましたが、計画的な在庫整理とともに組織のスリム化、約40項目にのぼる大胆な経費節減など経営効率の改善による収益基盤の強化に果断に取り組むことで、事態を乗り切りました。結果的には、贅肉を徹底的にそぎ落として筋肉質の経営体質を構築できたと思います。

また、東日本大震災に際しては、これを契機として、さらなる安全対策と防災意識の徹底を図りました。具体的には、事業継続計画(BCP)の策定、大規模地震及び新型インフルエンザ発生時におけるマニュアルの整備、安否確認システムの導入、定期的な防災訓練等の対策を講じています。

このたびのコロナ危機は、リーマン・ショックよりもインパクトははるかに大きいと考えていますが、政府による緊急事態宣言の発出より早い段階で在宅勤務へ移行し、また、徹底した経費削減を断行するなど早急に手を打っています。これまでの危機での経験が、今回の迅速な経営判断と実行力に生かされたと考えています。

経営の優先順位

100年に一度といわれる今日の状況下において、当社グループにとっての最優先事項は、かけがえのない家族である従業員の健康と安全を守ること、そして雇用を維持することです。そのうえで、当面の方針として、①徹底した緊縮経営を前提とした「即効性のある収益改善策の実行」、②機動的な資金調達手段の確保と投資抑制による「十分な手元資金の確保」、③回復時、アフターコロナへの準備として「経営改革による未来収益の創造」の3点を優先順位の高い経営課題と位置づけています。

業績への影響を最小限に留め、守りながらも将来の復活に向けた攻めの準備を整えてまいります。

コロナ危機によって明らかになった「ハニカム型経営」の意義

当社グループは、音響、映像、音楽、ライブという4つのキーワードのもとでビジネスを展開しています。M&Aを推し進める過程で、それぞれの事業が確かな強みを持ちながら、相互にシナジーを生み出し、より強い集合体となるビジネスモデルを確立してきました。このビジネスモデルを「ハニカム型経営」と呼んでいます。

私は、新型コロナウイルス問題をきっかけに「ハニカム型経営」によるリスク分散の意義を改めて実感しています。「人が集まるところにヒビノあり」というビジネスフィールドが、感染症問題では脅威となってしまいました。オンラインの活用など新分野への参入や、他の企業と協業を始めることなどを通じて、新たなイノベーションを生み出していく必要があります。この脅威をチャンスに変え、必ずや当社グループの安定した経営、持続的な成長につなげていきます。

このような「ハニカム型経営」を国内・海外で実践していくことで、仮に一部の事業が失速しても、グループ全体ではビクともしないような強靭な組織構造を実現し、感染症だけでなく、大地震等の災害にも負けないヒビノグループを構築できると考えています。

従業員のやりがいと豊かな暮らしを実現する会社を目指して

今回の新型コロナウイルス問題を契機として、テレワークが新しいスタイルの一つとして定着しつつあります。これを大きな働き方の柱にしていきたいと考えています。

当社グループは、従業員がやりがいを持って活躍できる環境をつくるため、これまで「健康経営」「イノベーション提案制度」「服装の自由化」など、さまざまな施策に取り組んできました。

たとえば「健康経営」については、一定の年齢の従業員を対象とした「節目健診」(人間ドック相当)、従業員の健康づくりを応援する奨励金制度、そして仕事と病気・介護の両立支援など、健康力向上に資する施策を打ち出してきました。また、「イノベーション提案制度」は、従業員一人ひとりが発想を大きく変え、これからの時代に求められる創造力を鍛えていくことを目的として導入した制度です。「服装の自由化」を始めたのも目的は同じです。

今後も「従業員がやりがいを持って存分に働き、豊かな暮らしができる会社」を目指して、ヒビノ独自の働き方改革に取り組んでいきます。

ライブ・エンタテインメントの力を届けたい

2月26日に政府からのイベント自粛要請を受け、コンサート・イベントの開催はほぼゼロとなりました。3月24日には東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まり、コンサート・イベント業界は未曽有の危機に直面しています。再開時期は未知数であり、休止状態が長期化することも懸念されます。

コンサートやイベントなどの“Live” は、豊かな人生を送るうえでなくてはならないものです。そして、音楽やスポーツの持つ力、影響力の大きさを肌で感じることができるのはやはり“リアル” だと思います。オンライン配信ライブ等のデジタルサービスが進化しても、人々が集まるリアルのライブ空間から生まれる興奮や感動に代わるものはありません。ライブ・エンタテインメントの力を、世界中の人々が待ち望んでいます。

当分の間持久戦が続きますが、世界が新型コロナウイルスに打ち勝ったとき、ヒビノは過去にないくらい忙しくなるでしょう。これからも、ヒビノグループの持つ「音と映像の総合力」を通じて、人々に笑顔をもたらし感動を届けていきたい。オンリーワンの存在として、世界中の人々から必要とされるヒビノグループ、社会に欠かせないヒビノグループを目指してまいります。

最新の事業活動報告等、詳細は以下よりご覧いただけます。

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